杜の都ふるさと便 

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宮城県石巻市の「網地島ふるさと楽好(がっこう)」が「第18回地球倫理推進賞」を受賞

石巻「網地島ふるさと楽好」が地球倫理推進賞を受賞
 

 国内外で社会教育や環境保護に取り組む団体を表彰する「第18回地球倫理推進賞」(倫理研究所主催)に、児童養護施設の子どもたちを島に招く取り組みを続けている「網地島ふるさと楽好(がっこう)」(石巻市)が選ばれた。東京都内で27日に表彰式があった。

 ふるさと楽好は、毎年仙台市の養護施設の子どもを招き、料理作りや魚釣りを通して家族の温かさや信頼関係の大切さを伝えている。心の古里づくりと限界集落発の社会貢献を目的に2006年に発足。計476人を招待してきた。

 表彰式の活動報告では、震災直後に子どもたちから届いた激励の手紙に奮起し、自前でがれきを撤去して翌年の再開にこぎ着けたエピソードも紹介された。
 桶谷敦代表(74)は「生い立ちは幸せでなかったとしても、未来には幸せが訪れることを子どもたちに伝え続けたい」と誓った。

 地球倫理推進賞は1998年に創設した。ことしの国内活動部門には33件の応募があった。

 

■受賞の言葉
   網地島の網地浜地区は、100人余りの高齢者が暮らす限界集落です。子どもは1人もおらず、十数年後には無人となる運命にあります。そして、その運命ゆえに、子どもの大切さや愛おしさを身にしみて感じている集落でもあります。

 

最も愛情を注いでもらえたであろう親等から、子どもたちが虐待され、つらい目にあわされている事件が毎日のように報道されています。子どもたちが絶望の中で、どんなに悲しくつらい思いをしているのかを考えるたびに切なく感じていました。

 

虐待された子どもたちにできることはないかと考えて、この「網地島ふるさと楽好」を開校することを決めたのです。 今回、小さな島の細々とした活動に、このようなすばらしい賞を授与していただき、本当にありがとうございました。


  賞をいただき、島民みな喜んでいます。同時に網地島は、東日本大震災により大きな被害を受けましたので、このたびの受賞は島民にとって大きな励みにもなっています。東北の「小さな島の小さな活動」に目を向けていただき、本当にありがとうございました。

昨年の「網地島ふるさと楽好」の開校は、ライフラインの復旧もままならない状況でしたので、子どもたちの安全を考えて断念せざるを得ませんでした。その代わり、甚大な被害に見舞われた仙台市宮城野区児童養護施設を訪問し、網地島の石を使ったキーホルダー作りなどを子どもたちに体験してもらいました。今なお不便な生活を強いられるなど網地島はまだ復興の途上ですが、今年はまた「網地島ふるさと楽好」を開校したいと準備を進めています。

●活動内容

 自然豊かな網地島で、島のお年寄りが児童養護施設の子どもたちを迎え入れ、島ならではの自然と食の体験とお年寄りとのふれあいの中で、心を癒やし、生きる力を身につけさせる取り組み

子どもたちの幸せのために
  限界集落となってしまった網地島で、島のお年寄りが、豊かな自然と食の体験を通じて、児童養護施設の子どもたちの心を癒やし、自分を大切にし、幸せに生きる力を身につけさせる「網地島ふるさと楽好」を毎年開校しています。

  滞在中は、島の廃校となった校舎に寝泊まりし、家族的な雰囲気の中で、島でとれたうにやあわび等を使った食事づくりや島伝統の魚釣り「アナゴ抜き」等の島の昔の遊びを体験してもらっていますが、そのふれあいの中で、子どもたちが未来の幸せを感じ取ってくれればいいと願っています。

●子どもがいない地域での子育て
 網地浜地区は住民152名、高齢化率が70%超という限界地域です。子どもが1人もおらず、2000年に小学校や中学校も廃校になってしまいました。そんな中、島のお年寄りが子育ての一部でも担いたいという思いから、親と一緒に暮らすことのできない児童養護施設の子どもたちのために、活動を開始しました。

  島のお年寄りは、もともと漁師が多く、自給自足の生活をしているため、生活する上でのひととおりのことは何でもできる人ばかりです。その技術を生かして、さまざまな体験を子どもたちに提供しています。

●子どもだけでなく自分たちも笑顔に
 中心となっているのは、有志が集まって結成された「あじ朗志組」というNPOですが、「網地島ふるさと楽好」開校時には、100名近くの食事の用意をしなければならないので、見るに見かねて、近所の方々がみんな駆けつけて手伝ってくれます。

みなさん口べたで無口なので、黙々と手伝ってくれているようですが、「何よりも子どもたちの笑顔にまさるものはない。『ありがとう』『またくるね』の言葉がうれしくて」と言ってくれています。実際には、自分たちが楽しみにしている部分も大きく、生き甲斐にもなっているようです。

  また、大学生や役所からも自主的に休みをとって、ボランティアで手伝いに来てくれる方がいますが、高齢化はやはり課題になっていて、今のうちにできるだけのことはやっておきたいと思っています。