杜の都ふるさと便 

東日本大震災の復興・再生を祈願してみちのく&杜の都のニュースや話題等お伝えしています。

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宮城県名取市・閖上(ゆりあげ)地区で「復興桜プロジェクト」が復興桜を 「雨にも、潮風にも、震災にもそして津波にも負けない」そんな桜を咲かせたい

■潮風に負けぬ復興桜を 試験栽培で苗木植樹
 

 東日本大震災で被災した名取市閖上地区で「復興桜プロジェクト」に取り組む市観光物産協会復興部会が、沿岸部でソメイヨシノを根付かせるための試験栽培に取り組んでいる。これまで展示用に育てていた3本の桜の脇に、新たに9本の苗木を植樹し、潮風にさらされる環境でも育つことを実証したいという。

 

 プロジェクトは、震災の津波に耐えた閖上小、中や日和山の3カ所で採取したソメイヨシノの枝を接ぎ木して苗木を育て、将来は貞山運河沿いに桜並木をつくる構想。公益財団法人日本花の会(東京)や名取市内の学校、一般家庭も協力して苗木を育てている。

 

 閖上に植樹する第一歩として、2012年11月に被災した笹かまぼこ工場敷地にソメイヨシノの苗木3本を植えた。津波に漬かった土を全て入れ替えた上、潮風に直接当たらない工場の壁際に植えるなど条件を整えたこともあり、昨春、今春と順調に花を咲かせた。

 

 新たな9本はことし3月末、工場の建物からやや離して植えた。樹木ごとに培養土などを変えて防風ネットを設置。「それぞれ微妙に異なる環境下で生育を観察し、適切な育て方を検証していく」と復興部会事務局の佐宗美智代さん(51)は言う。

 

 貞山運河の復興をめぐっては、県が「貞山運河再生・復興ビジョン」を策定し、運河沿いに官民連携で桜を植える計画を進めている。品種は潮風に強いオオシマザクラとヤマザクラを選定したが「まちづくりにかける地域の思いを尊重する」(県河川課)として、条件が整えば閖上では他品種の植樹も認める方針だ。

 

 佐宗さんは「津波で防風林もなくなり厳しい環境だが、しっかりと管理すれば再びソメイヨシノを咲かせられることを確認し、閖上に美しい景観を取り戻したい」と話す。

 

★名取市(なとりし)は、宮城県の中央南部の太平洋沿岸に位置する都市である。仙台市の南東に隣接しており、市内には仙台空港がある。

面積
98.17km²
 

総人口
76,238人
 (推計人口、2015年2月1日)

人口密度
777人/km²

■2011年(平成23年)3月11日、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生し、旧・閖上町の中心部や旧・下増田村の沿岸地域が津波の被害を受けて、多数の犠牲者を出した。

・名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
閖上の「あんどん松」実方中将の墓(さねかたちゅうじょうのはか) 愛島の道祖神から1kmほど北にある。実方は道祖神を下馬せず通過したところ落馬し落命したと伝えられている。

墓のそばには西行の歌碑や松尾芭蕉の句碑がある。西行は現地を訪れ「朽ちもせぬ其の名ばかりを留めおきて、枯野のすゝきかたみにぞ見る」と詠んでいるが、芭蕉は悪路のため訪ねることができず「笠島はいずこ五月のぬかり道」と詠んだ。芭蕉の句碑は実際にこの句を詠んだ奥州街道沿いの植松にもある。

ゆりあげ港朝市(ゆりあげみなとあさいち) 毎週日曜・祝日に閖上港近くで行なわれる朝市。閖上港で水揚げされた新鮮な魚介類が豊富。

ゆりあげビーチ 名取川河口南側の砂浜に2005年(平成17年)開設された海水浴場。波が荒い。

東北電力名取スポーツパーク 東北電力が建設した総合運動公園。各種スポーツ大会やフリーマーケットが催される。しかし、東日本大震災のため施設の損壊が相次ぎ、一部では利用再開されるも、完全復旧のめどが立たなくなったため2012年6月の閉鎖が決定。

貞山運河(ていざんうんが) 「貞山堀」とも呼ばれる。阿武隈川と松島湾を結ぶ運河。江戸時代初めに伊達政宗が作った運河を端緒として、次々に作られた運河が連結・延長して長くなった。政宗の法名にちなんで命名された。

あんどん松 名取川の堤防に沿った松並木。樹齢は300年を超えており、伊達政宗が植えたものであるといわれる。

名取夏まつり 毎年8月上旬に催される。名取川河口での花火大会など。

サッポロビールまつり 毎年6月に名取駅に隣接するサッポロビール仙台工場で行われていたお祭り(2010年現在再開されていない)。工場を開放し、見学や各種イベント等がある。ビールの無料試飲あり。


・文化財
名取市は文化財が豊富である。国および宮城県指定の文化財は以下のとおり。
雷神山古墳(らいじんやまこふん) 東北最大級の前方後円墳で、4世紀末 - 5世紀初頭にかけて作られたものと考えられる。国の記念物(史跡)に指定され、史跡公園として整備されている。
飯野坂古墳群 国の記念物(史跡)に指定。前方後方墳5基と方墳2基からなる。
旧中澤家住宅 国の重要文化財に指定。江戸時代の農家。十三塚公園に移築されている。
洞口家住宅 国の重要文化財に指定。江戸時代の農家。農家レストランとして利用されている。
熊野那智神社 懸仏(かけぼとけ)・銅鏡が国の重要文化財および県の有形文化財に指定されている(国指定41点、県指定114点)。
熊野新宮寺 所蔵の一切経(2,568巻)が国の重要文化財に指定。
熊野神社 本殿は県指定の有形文化財。熊野堂神楽、熊野堂舞楽が県指定の無形民俗文化財。
道祖神神楽 県指定の無形民俗文化財。

・名産・特産品、お土産
笹かまぼこ
ビーテラ 市内のビール工場のビール酵母を使ったカステラ。ビールの香りがする。
焼き鰈 その昔、閖上で採れた鰈に塩をふって焼き、日持ちのする状態にして仙台方面へ出荷したという。

・出身有名人
相澤一成 - 俳優
吉川団十郎 - シンガーソングライター、陶芸家、ラジオパーソナリティ
星孝典 - 野球選手
佐々木主浩 - 野球解説者、元野球選手
柩 - ミュージシャン(ナイトメア)
伊藤真一 - レーシングライダー
葛岡碧 - モデル
姫宮なぎさ - タレント
真山明大 - 俳優
橋浦方人 - 映画監督
荒川秀之助 - 元 競輪選手
柚木亜里紗 - 女優、ローカルタレント

 

■名取市の復興状況

 東日本大震災に際しては、全国の多くの方々から応援・支援をいただき心から感謝申し上げます。

  名取市においても沿岸部で甚大な被害に遭い、多くの犠牲者を出すことになりました。

  現在、市民の方が安心して住めるまち、そして多くの方がこれまでのように訪れることができる魅力的なまち。海辺に新たなる魅力あるオンリーワンのまちを目指して歩みを進めております。


・閖上さいかい市場(ゆりあげさいかいいちば)
 平成24年2月、閖上・下増田地区で被災した24店舗7事業所の仮設店舗がオープンしました。午前10時~午後7時まで、水曜定休。


・閖上の赤貝(ゆりあげのあかがい)
 閖上産の赤貝は銀座など高級すし店で取り扱われている高級食材。閖上さいかい市場で格安に食べることができます。


・閖上港(ゆりあげこう)
 平成24年5月、被災した閖上魚市場が現地に再建されました。操業は平成23年秋から再開してましたが、これで漁業の復興にますます弾みがつきます。


・ゆりあげ港朝市
 震災前に賑わっていたゆりあげ港朝市も壊滅的な被害を受けましたが、現在はイオンモール名取内西側駐車場で毎週日曜日の朝に開催しています。そして、平成25年5月(予定)、朝市が閖上港近くの震災前の会場に帰って来ます。


・仙台空港
 震災から1カ月後の平成23年4月13日に国内臨時便が再開しました。その後7月に国内定期便の再開を経て、9月にターミナルビルが全面復旧しました。そして、平成24年7月に定期便の全路線が運航を再開しました。


・復興桜
 津波で壊滅的被害を受けた名取市閖上地区の復興のため、3,000本の桜の苗木を植えて新たな観光名所を作る計画が進んでいます。
  桜の里親を募集しています。苗木1本あたり5万円を援助いただき、5年分の桜のメンテナンス費と当プロジェクト活動への寄付とさせていただきます。


・クールボジヤメロンワイン
 震災によりメロンの産地である北釜地区が壊滅的な被害を受けたことから、今年はメロン農家の協力を得て、上余田地区でメロンの栽培を行い復活しました。


・カーネーション
 東北一の生産量を誇り、全国から高評価を得ていたカーネーションも震災で甚大な被害を受けました。徐々に生産が再開され、復興に向けて確実に歩みを続けています。

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