杜の都ふるさと便 

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絶滅危惧種の冬の渡り鳥シジュウカラガン宮城県大崎市田尻の蕪栗沼で今季の飛来数が2137羽を記録

絶滅危惧種の冬の渡り鳥シジュウカラガンの越冬地、宮城県大崎市田尻の蕪栗沼で今季の飛来数が2137羽を記録した。同じ越冬地の同市古川の化女沼で初めて1000羽を超えた昨季の倍で、過去最多。仙台市八木山動物公園などによる復活事業の成果とみられ、阿部敏計副園長は「絶滅の危機が遠のきつつある」と手応えを話す。

 観察をしている大崎市のNPO法人「蕪栗ぬまっこくらぶ」によると、2000羽超えを確認したのは11月28日。520羽だった前年同期に比べ、約4倍という。

 戸島潤副理事長(43)は「千島列島北部のエカルマ島で毎年放されてきたシジュウカラガンの繁殖が進み、順調に個体が増えているようだ」と推測する。

 シジュウカラガンは蕪栗沼や化女沼をねぐらとし、日中は周辺の田んぼで餌を食べるのが一般的な行動パターンという。

 昭和の初めごろまでは仙台近郊でも観察できたが、1938~62年には国内外で観察記録が途絶。繁殖地の千島列島で毛皮採取目的により放たれたキツネに捕食され、絶滅したと考えられていた。
 63年に繁殖地のアリューシャン列島で、64年には伊豆沼(栗原市、登米市)でも再発見。70年以降は毎冬伊豆沼への飛来が確認されたが、数は1~3羽にとどまっていた。

 八木山動物公園などは繁殖施設「ガン生態園」を82年に開設して復活事業に着手。95年にエカルマ島で放鳥を始めた。当初の県内への飛来数は数羽足らずだったが、2005年度から増加。12年度は278羽、13年度は576羽、14年度は1070羽と着実に増えてきた。

 復活事業に長年取り組む阿部副園長は「夢と思って地道に続けてきたことが夢ではなくなってきた。数万羽の回復を目標に越冬地の整備をしていくことが課題だ」と語った。


★シジュウカラガン
カナダガン (加奈陀雁、学名:Branta canadensis)は、北アメリカのカナダとアメリカ合衆国北部に生息する黒や茶色の頭と茶色の羽を持つガン。まれに日本に渡来する。

シジュウカラガン、カナダガモともいう。
形態

オスは、約6.5Kgでメスは約5.5Kg。

亜種シジュウカラガンの体長は約67cm。

生態

巣は、殆どの場合水の近くにある。オスとメスでは鳴き声が違う。

分布

北米では現在ではありふれた鳥である。民家近くの水辺でも、群れで草を食べているのをよく見かける。

かつては北米の繁殖地へのキツネの人為的増殖により壊滅的打撃をうけ、個体数が激減し、1938年~62年まで観察記録が途絶え、捕食によって絶滅されたと考えられた。1963年に再発見され、1983年に八木山動物公園が米国から9羽を譲り受けて繁殖事業を始め、1995年にロシア科学アカデミーと共同で千島列島のエカルマ島で放鳥を開始。

2010年までに551羽を自然界に戻した。2014年12月下旬から日本への飛来が1000羽を超えた。その後、人工繁殖等やキツネ駆逐等の継続的な種の保存努力により、今日の羽数が回復した。絶滅危惧種の人為的回復の事例のひとつとされる。

日本も含めた東アジアへの越冬個体群は消滅した可能性が高い。 日本では昭和初期までは、宮城県仙台市付近に亜種シジュウカラガンの一大越冬地があったが、現在は数少ない旅鳥として、全国で数羽程度しか渡来しない。

宮城県の伊豆沼ではマガンの群れに混じってごく少数が定期的に渡来している。山梨県で繁殖している本種は、シジュウカラガンとは別亜種で、飼育されていたものが半野生化したものである。日本ではオオカナダガン(Branta canadensis moffiti)と見られる亜種が外来生物法で要注意外来生物に指定されている。

亜種
ヒメシジュウカラガン  Branta canadensis minima Cackling Canada Goose     
コシジュウカラガン  Branta canadensis asiatica Bering Island Canada Goose    
シジュウカラガン  Branta canadensis leucopareia Aleutian Canada Goose     
ナイチカナダガン  Branta canadensis interior Todd's Canada Goose  
コカナダガン  Branta canadensis hutchinsii Richardson's Canada Goose     
カナダガン  Branta canadensis canadensis Atlantic Canada Goose     
チュウショウカナダガン  Branta canadensis taverneri Taverner's Canada Goose   
チュウカナダガン  Branta canadensis parvipes Lesser Canada Goose 
クロカナダガン  Branta canadensis occidentalis Dusky Canada Goose     
オオクロカナダガン  Branta canadensis fulva Vancouver Canada Goose
オオカナダガン  Branta canadensis moffitti Moffitt's Canada Goose
オニカナダガン  Branta canadensis maxima Giant Canada Goose


日本では次の2亜種の記録がある。

シジュウカラガン:アリューシャン列島で繁殖し、カリフォルニアで越冬する。

ヒメシジュウカラガン:アラスカ西部で繁殖し、カリフォルニアからメキシコで越冬する。

★蕪栗沼

蕪栗沼(かぶくりぬま)は、宮城県大崎市(旧田尻町)にある沼。

多くの冬鳥の越冬地として知られる。特にマガンは国内有数の飛来地として有名であり、早朝は飛び立ち、夕方はねぐら入りを観察することができる。周辺の水田地帯(登米市、栗原市にもまたがっている)とともに、国指定蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区(集団渡来地)に指定されており(面積3,061ha、うち特別保護地区423ha)、国際的に重要な湿地を保全する「ラムサール条約」の登録地に登録されている。

ふゆみずたんぼ
周辺水田では冬から春にかけ、田を耕さずに水を張る冬期湛水水田「ふゆみずたんぼ」を行っている。そこをねぐらとする鳥たちの糞は肥料となり、良質の米が栽培される。

歴史

年表
2005年11月1日 - 国指定蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区に指定される。
2005年11月8日 - 第9回ラムサール条約締約国会議(開催地・ウガンダ)で、「蕪栗沼・周辺水田」として正式に登録湿地となる。


交通
JR田尻駅から車で約20分、JR古川駅から車で約40分。