杜の都ふるさと便 

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「ついのすみか」となる災害公営住宅で、畳にカビが大量発生し生活不安が広がっている 宮城県南三陸町と同県気仙沼市

 東日本大震災の被災者が暮らす宮城県南三陸町と同県気仙沼市の一部の災害公営住宅で、畳にカビが大量発生し、苦情が寄せられている。市町と施工業者は緊急点検を行い、対策に乗りだしたが、健康被害を訴える入居者もいる。カビは一部の仮設住宅で発生。「ついのすみか」となる災害公営住宅でも起き、生活不安が広がっている。

 カビが発生したのは、南三陸町歌津の町営枡沢復興住宅(20戸、鉄骨造3階)と気仙沼市の市営赤岩五駄鱈住宅(21戸、同3階)。南三陸は高台、気仙沼は山すその造成地に建設された。1階の少なくとも南三陸が6戸、気仙沼が2戸の居室の畳にカビが発生した。

 1月に完成した南三陸の住宅1階の住人は、夫と2月に入居。6月下旬、6畳和室の畳一面に青いカビが生えているのを見つけた。雨の日に畳を外し、床下をのぞくと、雨どいの水がベランダにある排水溝からあふれ、床下に流れ込んでいた。

 「まるで川の上に住んでいるようだ」と訴える。畳を拭いても、カビは消えず繰り返し生え、現在も続くという。気管支炎を患う後藤さんは「呼吸が苦しくなり、せきも増えた。仮設住宅の方が環境が良かった」と肩を落とす。

 気仙沼では7月22日の入居開始直後、カビが発生したという。
 1階の住人さんは畳の下に新聞紙を敷いて応急対策を試みたが、和室中心部の床下点検口付近から再びカビが出た。畳の下の床板の裏には結露した水滴がびっしり。「2、3年したら板が腐る」と心配する。別の1階入居者も「畳のへりのカビで雑巾が青くなる」と嘆いた。

 両住宅は大和ハウス工業(大阪市)が建設し、市町が「公募買い取り事業」で取得した。同社は今月22日、南三陸の住宅の排水や通気口の対策工事を開始。気仙沼では近く1階全7戸を総点検する。

 同社の担当者は「両住宅とも構造上の問題はない。建物の気密性が高いため、換気が十分でない場合、空気が滞留してカビが発生する可能性がある」と説明。
南三陸町と気仙沼市は「まずは原因を突き止めたい。新生活を始めたばかりの入居者が不安にならないよう丁寧に対応する」と話す。

 

★災害公営住宅 サイガイコウエイジュウタク
災害で家屋を失い、自力で住宅を確保することが困難な被災者のために、地方公共団体が国の補助を受けて供給する住宅。災害復興住宅。震災復興住宅。復興住宅。

災害公営住宅とは公営住宅法に基づき県や市町村が整備し、自宅を失った被災者に安い家賃で恒久的に貸し出す住宅。東日本大震災では、国の復興交付金から建設費の8分の7がまかなわれる。維持・管理費は自治体の負担。入居に所得制限はないが、家賃は所得によって異なる。

これまで被災者が暮らしてきた仮設住宅は、緊急に用意された、文字どおり「仮の」一時的な
生活の場所でした。
これに対して災害公営住宅は被災者がずっと住むことができる場所です。
 公営住宅という名前のとおり、県や市町村が建てるもので、収入に応じて家賃を支払います。


★終のすみか ついのすみか
終の住み処

別表記:終の栖、終のすみか、終の住処、終の棲家

これから死を迎えるまで生活する住まいを意味する語。
最後に落ち着く所。死ぬまで住む所

「これがまあついのすみかか雪五尺」〈七番日記〉

★「七番日記」シチバンニッキは,小林一茶(1763―1827)の48歳から56歳までの9年間にわたる句日記(自筆稿本)である.一茶の句日記としては最大のもので,充実した作句力を示し,日記の記事も変化に富み,伝記資料としても貴重なもの.この中には《痩蛙(やせがえる)負けるな一茶是(これ)に有(あり)》など,代表作が多数含まれている.

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