杜の都ふるさと便 

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2015年水揚げされたサンマ 小ぶりで不漁 気仙沼港に嘆きの声 今後に望みを託す

サンマ漁不漁 小振りで宅配中止も

気仙沼港に水揚げされたサンマ。量の少なさと魚体の小ささでダブルパンチ。


 全国有数のサンマ水揚げを誇る三陸沿岸の水産関係者が、漁の不振に肩を落としている。今年は魚体も小さく、全国に届ける宅配サービスが打ち切りになるケースも出ている。ロシア海域から三陸沿岸への漁場の南下も遅れる見込み。サンマ漁の本格化はいつになるのか-。

 

 水揚げ量が本州1位に昨年返り咲いた気仙沼港(宮城県気仙沼市)では9月28~30日、計8隻が598トンを水揚げした。魚市場は活気づいたが、今年の水揚げ量は9月末で1649トンと前年同期の4割に届いていない。大船渡港(大船渡市)や女川港(宮城県女川町)も4割にとどまる。


 1匹120~140グラムと小さいのも今年の特徴。気仙沼港に水揚げした第81豊清丸の中舘捷夫漁労長(74)は「大型だった昨年と大違いだ」と話す。


 影響は贈答用に出ている。気仙沼郵便局(気仙沼市)の「さんまゆうパック」は、150グラム以上の大サイズを確保できず9月25日以降の注文受け付けを中止。大船渡水産物商業協同組合(大船渡市)は約1万件を受け付けたが、買い付け価格高騰を受け「数百万円の赤字になりそう」と嘆く。


 加工の原料となる小型サンマの価格も1キロ当たり200円超と、前年の倍だ。
 及川冷蔵(大船渡市)の及川広章社長は「今は使う分だけを我慢して買っている。高騰分を吸収するにも限界がある」と明かす。「氷の販売量は前年の半分程度」(女川町の協同組合)と影響は広い業種に及ぶ。


 サンマの漁場はこれから南下し、三陸沿岸の水揚げが最盛期を迎える。漁業情報サービスセンター(東京)は漁場がまだロシア海域にあり、三陸沖への南下は10月中旬と昨年より半月ずれ込むと予想する。


 漁の低迷をめぐっては近年、日本近海に来る前の公海で、台湾や中国の大型漁船が先取りしているのが原因との指摘もある。


 気仙沼漁協の佐藤亮輔組合長は「国が中国や台湾などと資源保護に向けて動いている」と動向を注視する。

 

女川魚市場の加藤実専務は「10月後半から11月末までが水揚げのピーク。日本近海の漁に期待したい」と今後に望みを託している。

 

★気仙沼漁港

気仙沼漁港(けせんぬま ぎょこう)は、太平洋に面した日本の漁港の一つ。宮城県気仙沼市の気仙沼湾奥部に所在する、特定第3種漁港である。

世界三大漁場  の一つである三陸沖を操業域とする漁船の主要な水揚げ港の一つであると同時に、日本の遠洋漁業(主にマグロ)の基地の一つとなっている。


気仙沼港

宮城県気仙沼市、気仙沼湾奥にある港。特定第三種漁港で、管理者は宮城県。三陸沖漁業の水揚げ港、また遠洋漁業の基地として機能し、周囲には冷凍・冷蔵工場や水産加工工場が並ぶ。

概要

2007年(平成19年)と2008年(平成20年)は、水揚げ高で東北地方内第1位であった。2008年の水揚げ高はおよそ280億円[2]。
管理者:宮城県
漁業協同組合:気仙沼、気仙沼地区
組合員数:419名(2001年12月)
漁港番号:1430010
水揚げ量:86,000t (2004年。全国第8位)

2011年(平成23年)3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に伴う地盤沈下および津波によって大きな被害を受けた。

沖合漁業のカツオ漁船の受け入れを水産業復興の第一歩とするべく、シーズンが始まる6月下旬までに当港の総延長1kmの水揚岸壁のうち200mに応急的なかさ上げを施行。同年6月23日に気仙沼市魚市場を再開し、同月28日に静岡県のカツオ巻き網漁船が入港して震災後初水揚げに漕ぎ着けた。

ただし、津波被害を受けたバックヤード施設(冷凍・冷蔵・加工施設)の復旧は間に合わず、生鮮出荷限定の再開であった。
その後、沿岸漁業・遠洋漁業などにも取り扱いを拡大。漁港・商港および水産加工地区のかさ上げも本格着工し、バックヤード施設の本格復旧も始まっている。

 

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