杜の都ふるさと便 

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宮城県七ケ浜町の女性たちが「恩送り」 編んだ毛糸の帽子やブランケットがヨルダン、フィリピン、ネパールに送られ現地の人たちを励ます

東日本大震災で被災した宮城県七ケ浜町の女性たちが編んだ毛糸の帽子やブランケットが、シリアの難民が身を寄せるヨルダン、台風の惨禍が広がるフィリピン、大地震に見舞われたネパールにそれぞれ送られ、現地の人たちを励ましている。編み物グループをつくったのは、同町の外国人避暑地に住む米国出身のテディ・サーカさん(68)。女性たちは、サーカさんが建設した「ヤーン・アライブ・ハウス」に集まり、手を動かし、口を動かしながら、毛糸を編んでいる。

 花渕浜にあるハウスは2015年8月に完成した。赤色の外観が特徴の木造平屋で、宣教師のサーカさん夫婦がアジアの国々から個人的な寄付を受けて建設した。通っている女性は約90人。住んでいる三つの地区ごとに月2回程度集まる。

 倉庫は海外や国内から送られた毛糸であふれんばかり。当初、作った帽子やブランケットなどを気仙沼市や同県女川町の被災者や、福祉施設などに送っていたが、加えてヨルダン、フィリピン、ネパール、モザンビークに送り、紛争や災害で苦しむ人たちを支援するプロジェクトに発展した。

 サーカさんが住民を誘い、一緒に編み物をする活動を始めたのは大震災の3カ月後。仮設住宅の集会所を訪ね、お年寄りに「生きる張り合いを持ってもらいたい」と呼び掛けた。
 「女性は編み物をして手を動かしていると口も動くでしょ。経験したことを自然と話す。ストレス解消になります」とサーカさん。

 ハウス建設を思い立ったのは、活動場所だった仮設住宅の集会所がなくなることに加え、仮設で培ったコミュニティーが災害公営住宅への引っ越しで壊れ、「再びショックを受けるのでは」と心配したからだ。

 近くに住む主婦遠藤安子さん(69)はスタッフとして運営を手伝う。自宅は津波で被害を受けた。「編み物教室がなければ出会わなかった人たちが、和気あいあいと談笑している。皆、ここに来るのを楽しみにしています」と話す。

 サーカさんは「他の人のために何かできるのは素晴らしいこと。ぼけ防止にもなるでしょ」とにこやかに話す。ヤーン(毛糸)・アライブ(生き生き)。その名の通り、ハウスはいつも、女性たちのにぎやかな声であふれている。


★七ケ浜町
七ヶ浜町(しちがはままち)は、宮城県中部の太平洋沿岸に位置する町である。町域は、日本三景・松島の南部を形成している。


面積 13.19 km²

総人口 18,645人 (推計人口、2016年2月1日)

人口密度 1,410人/km²

隣接自治体 仙台市、多賀城市、塩竈市

町の木 クロマツ

町の花 ハマギク

概要

宮城県の中部に位置し、松島丘陵が仙台湾に半島状に海に突き出した形になっている七ヶ浜半島を町域としている。この半島は江戸時代、基部を横断するかたちで貞山運河が造られ、それによって島のような状態となっている。山として韮山、また湖沼には阿川沼がある。

七ヶ浜町は東北地方の市町村の中で最小の面積である。気候は比較的温暖で、寒暖の差が少ない。キャッチフレーズは、「うみ・ひと・まち 七ヶ浜」。

2010年国勢調査 において昼夜間人口比率が65.0%であり、日本の市区町村の中では最も低い値であった。

町名の由来

海沿いに7つの集落があったことから、「七ヶ浜」と名づけられた。

湊浜・松ヶ浜・菖蒲田浜・花渕浜・吉田浜・代ヶ崎浜・東宮浜

※名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

菖蒲田浜海水浴場(全国で3番目に開設された海水浴場)
多聞山(松島四大観の1つ。「偉観」)
高山外国人避暑地
大木囲貝塚(面積197,248m²にして日本最大規模の貝塚)
鼻節神社
総合スポーツセンター
七ヶ浜国際村
小浜港(ヨットハーバー)


※2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震により被災
2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本太平洋沖地震では、津波により町の面積の約4分の1が浸水した

 

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